2019年6月 栄養メモ
【テーマ】タピオカとナタデココ

タピオカ

近年、若い女性を中心にタピオカを使ったドリンクが人気を集めています。タピオカは1990年代に一時的にブームとなりましたが、数年前から日本で再びブームとなっています。

タピオカの正体

タピオカの原料は、「キャッサバ」というイモの一種で、原産地は南米です。アフリカでは、主食として食べられています。実はこのキャッサバには、有毒な成分「シアン化合物」が含まれていますが、この有毒な成分を除去し、加工されたキャッサバのみ日本への輸入が許されています。

タピオカの栄養

タピオカの原料であるキャッサバはイモの一種ですので、そのほとんどが炭水化物です。炭水化物以外にも、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンを含みます。

タピオカミルクティー

台湾発祥のタピオカミルクティーは、1983年に台中(タイツォン)にある春水堂のオーナー劉漢介さんが中国茶をより西洋風に現代的な飲み物にできないかと開発を始めたのがきっかけです。発売から台湾国内で人気に火がつき、わずか10年で台湾の国民的な飲みものとなり、全世界へ広がることになりました。

ナタデココ

平成5年に大流行したフィリピン発祥のナタデココ。
当時変わった名前や独特な食感であることから日本で大ブームとなりました。

ナタデココの正体

「ナタ」はスペイン語で「(液体表面上の)皮膜」を意味し、「デ」は「~の」、「ココ」は「ココナッツ」のことで、「ナタ・デ・ココ」は「ココナッツの上澄み皮膜」を意味します。酢酸菌の一種である「ナタ菌」をココナッツ水に加え発酵させることで、表面が固まってきます。それをサイコロ状にカットし、普段よく見るナタデココになります。

ナタデココの栄養

ナタデココの主成分は、99%が水で、残りの1%が不溶性食物繊維で出来ています。普段食べているナタデココは、砂糖を加えて作られており、さらにシロップ漬けにした食品です。

ココナッツの果実

ココナッツの果実は若いうちは緑色ですが、成熟するにつれて表皮は茶色くなっていきます。さらに水分は徐々になくなっていき、胚乳も分厚く固くなっていきます。そのため水を飲む場合は若い果実を、 胚乳からココナッツオイルやミルクを作る場合は成熟した果実を使います。