2020年1月 栄養メモ
【テーマ】おせち料理の意味と由来

~おせち料理とは?~

おせち料理は、お正月に食べるお祝いの料理で、漢字では「御節料理(おせちりょうり)」と書きます。
本来、お正月だけのものではありませんでした。元旦や五節句などの節日を祝うため、神様にお供えして食べるものを「御節供(おせちく)」と呼んでいたそうです。江戸時代にこの行事が庶民に広まると、一年の節日で一番大切なお正月にふるまわれる料理を「おせち料理」と呼ぶようになったそうです。もともとは収穫物の報告や感謝の意をこめ、その土地でとれたものをお供えしていたようですが、暮らしや食文化が豊かになるに従い山海の幸を盛り込んだご馳走となり、現在のおせちの原型ができたそうです。

~おせち料理の意味~

【一の重:祝い肴・口取り】祝い事にふさわしい祝い肴と口取りを詰める
数の子:卵の数が多いことから「子孫繁栄」を願う縁起物。
黒豆:黒く日焼けするほどマメに、勤勉で健康に暮らせるように。
紅白かまぼこ:赤は魔除け、白は清浄の意味。
伊達巻:形が巻物に似ているため、知識が増えるように。
昆布巻き:「こぶ」は「よろこぶ」に通ずるとして、縁起が良いとされている。
ちょろぎ:「長老喜」「千世呂木」と書き、長寿を願う。
栗きんとん:見た目が黄色いことから「黄金の塊」という意味があり、商売繁盛を願う。

【二の重:酢の物・焼き物】酢の物や縁起のいい海の幸を中心に焼き物を詰める
海老:海老の外見が腰の曲がった老人をイメージさせることから「腰が曲がるまで元気に長生きできますように」と長寿を願う。
ぶり(鰤):出世魚の代表格であり、立身出世を願う縁起物。
紅白なます:人参を紅色、大根を白色として作り、紅白でおめでたさを表現。また、祝いの水引に見立てているとも言われている。
【三の重:煮物】山の幸を中心に、家族が仲良く結ばれるように
れんこん:穴があいていることから、将来の見通しがきくように。
里芋:子芋がたくさんつくことから、子孫繁栄を願う。
ごぼう:根を深く張り、代々続くことを願う。
八つ頭:頭となって出世をするように。また、子芋がたくさんつくので子孫繁栄を願う。

~お雑煮とは?~

起源は室町時代にさかのぼり、大晦日の夜、その土地でとれた海の幸や山の幸などを神にお供え物としてささげ、翌朝(元旦)にそのお下がりを雑煮にしていた食べたことが慣例となり、それが今ではお正月にお雑煮を食べる文化になったと言われています。年神さまにお供えしたものをお下がりとして頂くことは、”神さまのパワーを頂ける”という言い伝えで、お正月にお雑煮を食べることが定着したそうです。お餅の形や具、味付けに関しては各地域や各家庭でさまざまです。