~夏バテ 食欲不振~

1.食欲不振の原因をチェック
食欲不振は病気やストレス、疲労、食べ過ぎ、栄養不足などが原因で起こります。食欲不振を解消するには、まずその原因を見極めることが大切です。例えば、病気が原因の場合は治療が先決ですが、食べ過ぎや夜更かしによるものは生活習慣の見直しが必要です。また、ストレスや疲労、栄養の偏りなどが原因の場合には、エネルギー代謝や疲労回復にかかわるビタミンB1・B2をはじめ各種栄養素をさまざまな食品からバランスよく摂取することが重要です。少量でも栄養バランスのよいもの、食べやすいものを工夫して食べるようにしましょう。

2.食欲を刺激する工夫を
食欲中枢は脳にあり、単なる空腹感だけでなく、香り、味、温度、視覚など五感で感じる刺激も大きな影響を及ぼします。このため、ちょっとした工夫で食欲を増進させることができます。 にんにくや玉ねぎ、にらなどに含まれるアリシンは、刺激的な香りで食欲を増進し、ビタミンB1の吸収を高める働きも期待されています。また、柑橘類や梅干し、食酢などの酸味にも、食欲をアップさせる効果があります。このほか、彩のよい野菜を使ったり、盛り付けに手をかけたりして視覚的に楽しむのも食欲を増進させるのにひと役を買います。

3.食品選びのポイント
ビタミンB1・B2が豊富な食品や、食欲を増進する香味野菜を選びましょう。
【主食~胚芽精米ごはんやそば~】
ビタミンB1が多く含まれる胚芽精米ごはん、玄米ごはん、そば、胚芽入りパンなどを。
【主菜~豚肉や旬の魚介~】
ビタミンB1が豊富な豚肉やウナギ、カツオなど食欲をそそる旬の魚介に薬味を添えて。
【副菜~ねぎなどの香味野菜~】
ビタミンB1の吸収を高めるアリシンの多いねぎ、玉ねぎ、にんにく、にらなどの香味野菜を。

~夏バテ スタミナ不足~

1.バランスのとれた食事を
スタミナ不足は疲れやすい、精力や持久力の低下、集中力の低下など症状の共通点は多いものの、原因はさまざまです。例えば朝食抜きが原因で炭水化物が足りずエネルギー不足となったり、炭水化物は充分でもそれをエネルギーに変えるのに必要なビタミンB1が不足していたり、たんぱく質や鉄不足による貧血でエネルギーを全身の細胞に運べなかったりします。いずれも炭水化物やたんぱく質、ビタミン、ミネラルの不足が大きな原因となっているため、食欲がなくても、少量でも栄養バランスのとれた食事を心がけることが大切です。

2.ビタミン不足に注意
夏バテは、おもに暑さによる食欲不振が原因です。夏は特に水溶性のビタミンB群やビタミンC、ミネラルが汗や尿と共に失われやすくなります。さらに、のどごしのよいめん類や清涼飲料水など、炭水化物に偏った食べ方をしていると、副食が不足し、いっそうビタミン不足となってしまうのです。このため、夏バテ解消にはビタミンを中心とした充分な栄養素の補給が重要です。ウナギが夏バテによいといわれるのは、良質たんぱく質やビタミンA・B1・B2などが豊富に含まれているためです。

3.ポイント
・主菜には良質なたんぱく源(カツオやウナギ・豚肉、レバー等)を!                     ・副菜には夏野菜(トマトやししとうがらし、ピーマン、オクラ)や香味野菜(にんにくやにら)を!
・その他、果物(ビタミンC豊富なキウイフルーツなど)や食欲を促進する酢や辛味食品(とうがらし、スパイスなど)を!

<栄養バランスのとれた食事を心がけ、暑い夏を乗り切りましょう!!>