~6月6日は梅の日~

梅の日の由来は今から460年以上前、室町時代にさかのぼります。晴れの日が続いて田植えができず、人々は不作に困っていました。みんなが頭を抱えていた時に、当時の天皇、後奈良天皇は神のお告げを受けます。天皇は加茂神社に詣で賀茂別雷神に祈りを捧げた所、雨雲が現れ大雨がふり、作物に恵みを与えました。この時天皇が賀茂別雷神に奉納したのが梅だったそうです。宮中の日記「御湯殿上の日記」には天皇が梅を賀茂神社に奉納した、という記録が残っているそうです。それによると天皇が祈りを捧げた日が、6月6日(日記には天文14年4月17日)だったことから紀州田辺うめ振興協議会は、6月6日を梅の日、と記念日に決めたそうです。

~梅干はどこから来たの?~

中国から伝わってきた説が有力だそうです。梅干としてではなく、熱さまし、咳止め、吐き止めなどの薬として伝わってきました。一般家庭に梅干が食べられるようになったのは、江戸時代からになり、大晦日や節分に梅干にお茶を注いで飲む習慣がありました。

~梅干はなぜ酸っぱいの?~

酸っぱい正体は、クエン酸とリンゴ酸です。クエン酸はレモンなどにも含まれていて、胃腸の働きを促進し、食欲を進め、たんぱく質の消化を良くします。リンゴ酸は疲労物質である乳酸の分解を促進するため、疲労回復に良く効きます。リンゴ酸とクエン酸を一緒に摂取することにより、殺菌作用や体内の炎症を癒す効果があり、胃腸の働きを促進します。

~梅干とうなぎは一緒に食べて大丈夫?~

昔から梅干とうなぎの食べ合わせが悪いと言われていますが、ビタミンB1が豊富なうなぎと、クエン酸&リンゴ酸の働きで疲労回復に優れた梅干しの組み合わせは、夏バテに最適です。科学的な根拠がなく、まったくの迷信だそうです。

~梅干と健康~

<栄養の凝縮>
梅干はドライフルーツのひとつです。保存性が良いので非常食としては最適で、乾燥させることで、水分が蒸発し成分が凝縮され、栄養を効率よくとることができます。
<疲労回復>
梅干のすっぱさの基となっているクエン酸とリンゴ酸は、体内で食べ物を分解し、エネルギーを生み出すための代謝過程に関わり、代謝をスムーズにする働きがあります。
その結果、疲労物質をためこまないで体外へ排泄させてくれます。疲れ予防に、また疲れた時にその即効性は抜群です。
<食欲増進>
梅干しを食べることで唾液や胃酸の分泌が盛んになり食欲が増進します。
<便秘予防>
梅干しを食べる習慣があると胃腸の働きが良くなり、便秘予防には効果的です。梅干に含まれるクエン酸や食物繊維などにより食べた物の消化吸収を促します。腸内では便を軟らかくしてかさをふやし排泄させます。腸内の殺菌もするので体の中からきれいになります。